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主な登山用語

全国高体連登山専門部

 

主な登山用語

 この用語集は、全国高体連登山専門部の内部資料として、全国大会が実施される夏山としての、ごく一般的な登山用語の解説をまとめたものです。大会予報を補填するものとして活用してください。なお、ここでは装備に関わる用語は割愛しました。説明は、地域性、語学や学術的な考え方をのぞいて、高体連登山専門部として簡潔にまとめていることをご承知ください。

 この「主な登山用語」は、全国大会の「自然観察テスト」の試験範囲に加えます。                      

用   語 意   味
頭(あたま) 谷や沢の源にあたる峰をいうが、一般的には尾根上の隆起部や山頂を指す。「かしら」と読む場合もある。
アプザイレン →懸垂下降
アプローチ 登山口までの行程
アルピニスト 登山家。主にアルピニズムに則って登山をする人
アルピニズム 登山をスポーツとして捉え、より高く、より困難な山へ挑戦して登頂しようとする考え方、精神。
アンカー 確保の支点。ハーケンや立木などが用いられる。
アンザイレン パートナーとお互いをロープで結びあうこと。
鞍部 峰と峰の間にある凹地。コル。乗越しとも言われる。
右岸 川や沢で上流から下流を見て右側の岸。
浮き石 ぐらついている岩。
馬の背 両側が急斜面になった狭い尾根。
雲海 山頂などから見下ろしたときに海のように見える雲。
エスケープルート 緊急時の避難路、逃げ道。
オーバーハング 岩などが垂直以上に覆いかぶさっている状態。
尾根 谷と谷の間の山地突起部の連続。山の峰続き。山の稜線。峠。
概念図 地形図から顕著な山頂や尾根や沢をピックアップして山域の全体像を理解しやすくした図。
確保(ビレイ) ロープを使って転・滑落を防ぐこと。
頭(かしら) →あたま
ガス 濃霧、霧。
山頂の少ししたの平らな場所。
渓流の小さな淵や滝つぼのこと。
ガレ(ガレ場) 山腹などが崩落したためにできた石塊のがらがらした場所。
観天望気 雲の動きや風の吹き方、気温変化などの気象現象を観察して天気を予測すること。
逆層 岩石の摂理面が屋根瓦のように斜面の側に傾いているもの。
キレット 稜線が鋭く切れ込んでいる所。切戸。
草付き 山稜・岩石地帯または岸壁などに見られる草生地。
獣道 獣の通行で自然につけられた道。
ケルン 石を積み上げて塚としたもの。山頂や登降路を示す積み石。記念に積まれているものもある。
懸垂下降 急斜面をロープによって下ること。
行動食 行動中(歩きながらや休憩中)に食べるもので調理が不要のもの。
合目 頂上までの高さや距離などを10等分した目安。
コル →鞍部
ゴルジュ 谷間の狭まった所。
左岸 川や沢で上流から下流を見て左側の岸。
ざれ ざれき。砂と小石。
ザレ場 山腹などの崩壊や風化によってできた、砂と小石の砂礫地。
山間の渓谷。
三角点 三角測量によって緯度、経度、標高が正確に決められた標石。
三点確保 両手両足の4つのうち、3つは地面や岩などにきちんとつけて、滑落しないように、体を確保安定させて登降する歩き方。
自己確保 パートナーの確保時や休息時などにロープなどを使って自分の転・滑落を防ぐ。
→セルフビレイ
縦走 尾根伝いに山を歩き多くの山頂を踏む登山形式。
集中登山 数隊に分かれ、それぞれ別のルートからひとつの山頂に登る登山形式
主稜 山塊の中心的な稜線。
順層 岩石の摂理面が山側に傾いているもの。
森林限界 低温や乾燥のために森林の生育が不可能となる境界のこと。
スタンス 足場、足がかり。
スラブ 大きな一枚岩。
設営 会場や宿泊の準備をすること。テントを張ること。
雪渓 高山の斜面やくぼみや谷に、夏になってもなお雪がとけずに大きく残ったもの。
セルフビレイ →自己確保。
双耳峰 二つの峰が動物の耳のように並んでいる山。
遡行 沢(川)の流れをさかのぼって行くこと。
高捲き 沢伝いの場合、悪場を避けるため、遠回りして高い山腹を通ること。また、その道。
断面図 登山ルートや山域をひとつの平面で切断したと仮定して、その立体形状を表した図。
池塘 高層湿原の池。
吊り屋根 二つの山頂の間をつなぐ尾根が、あまり高度を下げずにロープを吊ったように山頂で急につり上がっている尾根。
出合い 谷や沢の落ち合う所。合流点。
停滞 悪天候などのため行動をしないですごすこと。
撤収 引き上げること。撤退。
鉄砲水 山間の川で発生する、豪雨などによる急激な増水による洪水状態。
デポ 荷物を一時登路の途中においておくこと。また、その場所。
テラス 岸壁などの狭い棚状の所。
公団交通路として利用している鞍部。
徒渉(渡渉) 川や沢を渡ること。
トラバース 山腹・岸壁を横切ること。
取付点 斜面や岩場が始まる場所やルートの始まる場所。
トレース 踏み跡。また踏み跡をたどること。
トレッキング 登頂を目的とせずにゆっくりと山麓を歩くこと。
二重山稜 2列に併走している山稜のこと。
野宿 屋外で夜をあかすこと。露営。
乗越し 一方の谷から反対側の谷に超えられる山稜の鞍部。峠。
パーティー 目的の山を登るために結成されたグループ。
幕営 テントを張って野営すること。
パッキング ザックなどの荷作り。
ハング オーバーハングの略。
バンド 岸壁の中段にある平らな段差で、ある程度の幅があり、横に長く続いているもの。
非常食 非常用の調理をしなくても食べられるもので、予備食と区別される。
ピストン 目的地まで往復すること。
非対称山稜 稜線を挟んで対象系でない山容のこと。
ピッチ 登攀中の確保点から確保点までの行程。または、と段の休憩から次の休憩までの行程。
ビバーク 山小屋やテントなどを利用せずに野宿・野営すること。
フィックスト・ロープ 固定ロープ。
ブッシュ 藪のこと。
踏み跡 登山者などが通っている内にできた不明瞭な道。 →トレース
フリーズドライ食品 冷凍乾燥食品。
へつる 沢登り等で、水際の岸壁にへばりついて進むこと。
ホールド 岩登り名での手がかりや足がかりをいう。
捲く 悪場や頂上を避けて迂回すること。
山の頂のとがった場所。
藪こぎ ブッシュ(藪)をかき分けながら進むこと。
予備食 停滞時などのための予備の食料。予備食には、調理して食べるものやそのまま食べられるものも含まれるが、非常食と区別される。
予備日 計画に組み込んだ登山行動の予備の日。
ラクッ(ラック) 落石のこと。また、落石の発生を知らせるときに叫ぶ言葉。
リーダー パーティーを指揮する人。経験、技術に優れ、人格的にも中心になれる人。
稜線 山の峰から峰へ続く線のこと。尾根。
ルート・ファインディング 登路・下山路を探し求めること。
廊下 渓谷中、両岸の岸壁が高くそそり立った場所。
露営 戸外に寝ること。野宿。
悪場 足場が悪い所や技術的に困難な場所。